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成犬からでも遅くない。吠え・不安・苦手を一緒にほどく“寄り添い型トレーニング”とは

成犬になってからのしつけ…。「もう成犬だから変わらないのでは?」「吠える癖は直らないのでは?」そんな思い込みを、柔らかく、丁寧に、ひとつずつほどいてくれるトレーナーがいます。

静岡市を中心に活動するドッグトレーナー・遠藤先生。

出張レッスンが中心で、相談のほとんどが 成犬の“吠え”や散歩中のトラブル。特に2〜3歳の若い成犬からの依頼が多く、「気づいたら困りごとが増えていた」「子犬の頃にきちんとしつけができなかった」といった悩みが寄せられます。

今回は、そんな遠藤先生に成犬のしつけの考え方、犬との向き合い方、人との向き合い方について詳しくお話を伺いました。

「成犬は時間がかかる。でも、それが当たり前でいいんです」

遠藤先生

遠藤先生の言葉は、とてもやさしく、そして現実的です。

「成犬は、自分なりの“行動パターン”がすでにできています。だから、パピーより時間がかかるのは自然なこと。でも、それを“できない理由”にはしません。時間をかけて積み重ねていけば、どんな子でも必ず変わります。」
多くの飼い主さんが抱く“もう遅いのではないか”という不安。遠藤先生は、その不安ごと受け止めます。成犬のしつけで大切なのは「急がないこと」「できたを喜ぶこと」「環境と心を整えること」。特に吠えに関しては感情が絡むため、行動の裏にある“不安・警戒・経験不足”を探ることが改善につながるのだそうです。

ベテランドッグユーザーが多い理由

しつけ教室にはベテランドッグユーザーも多いとのこと。理由を伺うと、こんな答えが返ってきました。

「子育てが落ち着いたタイミングで、“今度はこの子のことをしっかり見たい”と思う方が多いんです。また、散歩や生活時間に余裕が出て、愛犬との暮らしにより真剣に向き合いたいという方も増えています。」

“しつけ直し”というよりも、これからの長い時間を、もっと心地よく過ごすための学び直し。人生の後半に向けて、愛犬との暮らしをより豊かにしたいという気持ちは、とても自然なことです。

 

 

トレーニングは「苦手克服の時間」だけではない

レッスンでは、吠えや散歩の引っ張りの改善だけでなく、おすわり・ふせ・まて・お手といった基本コマンドはもちろん、“日常のちょっとしたトリック”にも挑戦します。

「できることが増えると、犬って本当に表情が変わるんです。自信がついて、落ち着きも出て、飼い主さんとのコミュニケーションも良くなる。困りごとを改善するだけじゃなくて、“一緒に楽しく過ごす”時間も増やしたいんです。」

吠えるという行動は、犬からの大切なサイン。それを叱るだけでは改善しません。遠藤先生のトレーニングは、行動の背景にある感情にアプローチし、「犬が安心できる世界の広げ方」を一緒に探していくプロセスなのです。

成犬の“吠え”改善の鍵は「無理をさせない」こと

吠えに悩む飼い主さんの多くは、散歩中に他の犬や人と急に遭遇して慌ててしまいます。遠藤先生はまず、「吠えないで済む距離を保つこと」を徹底します。

「いきなり苦手な距離まで近づけてしまうと、犬はさらに警戒して吠えやすくなります。最初は100メートル離れていてもいいんです。犬が落ち着いていられる距離からスタートして、少しずつ縮めていきます。」

この“段階を踏む”ことこそ、成犬トレーニングの本質。吠えの改善は、焦れば焦るほど遠回りになります。

遠藤先生から愛犬家へのメッセージ

「何歳でも、遅すぎることはないです。成犬は成犬なりのペースがありますが、それを一緒に楽しんでほしい。犬と人がストレスなく暮らせるように、一歩ずつ“できた”を増やしていきましょう。」

遠藤先生の言葉には、長年多くの飼い主さんとワンちゃんに寄り添ってきたからこその、深い安心感がありました。うまくいかない日があっても、それは「できない」ではなく「これから学べる」というサイン。成犬であっても、暮らしの中の小さな積み重ねで関係は必ず変わっていきます。

吠えや生活の困りごとに悩んだときこそ、プロの視点や第三者の後押しが心を軽くしてくれます。遠藤先生が伝える“犬も人も楽しく”という言葉は、しつけの正解そのものかもしれません。不安を抱えている飼い主さんほど、ぜひ一度プロの手を借りてみてください。あなたと愛犬の毎日が、もっと優しくもっと楽しくなるきっかけが、きっと見つかるはずです。

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